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【教えてキャビンくん】vol.8 チョウザメは日本でも養殖されてるって知ってた?
世界の市場で流通するキャビアの実に90%が養殖となった今日、日本各地でもチョウザメの養殖事業への参入が活発になっています。
国内初の養殖は、1983年に宮崎県の水産試験場で旧ソ連から200匹のチョウザメを引き受けたことから始まりました。
その道のりは困難を極め試行錯誤の連続でしたが、2011年にようやく稚魚の大量生産を成し遂げます。これが国内での養殖事業参入が拡大する大きな契機となりました。
今回は、そんな国産チョウザメとキャビアの現状と、今後の展望についてお話します!
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キャラクター紹介
キャビア業界1年生!チョウザメ帽子をかぶって、日々お勉強に励むさめじまくん
キャビア業界1年生、同じくチョウザメについて勉強中。ちょっとファンキーなくぼさん
キャビア博士のキャビン・コスナー
キャビア博士のキャビーナ・ジョリー
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今回のダイアローグ
君に、胸キュン♪キュン♪
おっ、それは80年代テクノ歌謡だね。
あっれー!? わかるの??
キャビンくん若そうに見えて、実は昭和生まれ? ギョギョギョー!
いや、その曲有名だよね。
君に、胸キュン♪キューン♪
おい・・・、酔っぱらってんのか?
どうしたの~? さめじまくん、ずいぶんご機嫌じゃない。
だって、今日は日本国内のチョウザメ養殖についてお話きけるんでしょー!
なんか、明るい未来って感じじゃん!! そりゃ、鼻歌くらい出ちゃうよねー♪
絶滅の話より、100万倍気分いいよ!
ハハハ。ほんと素直だね。
ではさっそく質問しちゃうけど、日本のどこで養殖してると思う?
うわぁ、どこだろう?どこだ、どこだ~?
んー、北海道とか?
うん、それも正解。
それも・・・ってことは、他にもあるってこと? じゃあ、沖縄は?
沖縄も正解。
なんじゃ、そりゃ?
もっと正確に言うと、ほぼ日本全国に養殖場は点在しているの。
知らないだけで、もしかしたら自分の住んでいる地域でも、チョウザメは養殖されているかもしれないよ。
ギョギョギョー! ぜんぜん知らなかった!
普段、あまりチョウザメは身近じゃないから、国内のそれだけ多くの場所で養殖されているとは思いもしませんでした。
いつ頃から、養殖は始まったの?
1983年、旧ソ連との漁業技術協力の一環で、宮崎県の水産試験場で200匹のチョウザメを引き受けたのが始まり。
チョウザメの飼育はそれが初めてだから、エサや飼育環境、すべてが手探りの中での挑戦だったみたい。海外の文献を読みあさったり、時には徹夜でチョウザメの観察をすることもあったんだって。
大変なご苦労だったんだね・・・。
自力での研究はもちろん、欧米の企業や大学、研究機関へヒントを求めに行ったこともあったけど、詳しいことはなかなか教えてもらえなかったそうよ。
企業秘密ってやつ?
そんななか1991年にようやく人工授精に成功。でも、ふ化率はたった数%で商業生産にはまだまだ遠い状況だったんだ。
でも粘り強く、試行錯誤を繰り返して、2004年、ついに「稚魚→親魚→稚魚」の完全養殖に成功。
そして、2011年には稚魚の大量生産に成功したのよ。
稚魚の大量生産が成功したことをきっかけに、チョウザメ養殖への新規参入が日本各地でおこっていったんだ。
へぇ、そうだったのか。
参入形態は様々で、この宮崎県の例は官民一体型だったけど、水産業はもとより、建築や精密機器メーカーといった全くの異業種から、農家さん、そして大学も参入しているのよ。
すでにいくつかは、ブランド化されて国産キャビアとして生産・販売されているんだから。
わぁ、夢があるなぁ~。
今後、国内でのチョウザメ養殖事業は規模・生産量ともに益々、増えていくと思うよ。安心安全のジャパンブランドキャビアがぐっと身近になる日も、そう遠くない気がするな!
そうね。イクラやタラコみたいに、キャビアもふつうに町のスーパーに並ぶんじゃないかしら!?
キャビアってお金持ちの食べ物だって思い込んでたけど、そうじゃなくなるのかも!
近い将来、チョウザメの身も、近所のお魚屋さんで日常的に買えるようになるんじゃないかな。
なんといっても、チョウザメはおいしくて生きたサプリっていうくらい栄養豊富だからね!
コラーゲンも多いのよ~☆ 女子には嬉しい響きよね♪
今日は最初から最後まで、わくわく楽しいお話ばっかりだったなぁ~。
うん。今後の国内での展開がたのしみだね。
【教えてキャビンくん】vol.1~8まで回を重ねてきたけど、楽しんでもらえたかな?
チョウザメやキャビアを、少しでも身近に感じてもらうきっかけになれば嬉しいわ。
最初はチョウザメとサメの違いも知らなかったもん。
むしろ、チョウザメもサメの一種だと思ってたし・・・。
それな。
チョウザメはサメとは異なる種で、古代魚とよばれていること。チョウザメは古代エジプトのファラオにも愛される食材だったこと。
長い歴史の中では、キャビアよりもはるかに価値が高かったのよね!
古代ギリシャでは、壺一杯分のチョウザメ肉がひつじ100頭分と同じ価値だった、って。
チョウザメ肉とキャビアの価値が逆転するきっかけを作ったのが女帝エカテリーナ2世で、それが決定的になったのがニコライ2世の時代。
そこからチョウザメの乱獲と絶滅へのプロローグが始まるんだよね・・・。
おいら、ほんとに気が滅入ったよ。
でも、こうして振り返ると、いろいろなこと勉強できたね。
もっともっと勉強して、チョウザメとキャビアのこともっと詳しくなっちゃうぞー!
でも、分からないことがあったら、また質問していい?
ええ、もちろん!いつでも、大歓迎よ!
またなにか、別の形でみんなに会えることを楽しみにしてるよ!
よぉし! わたしも、また明日からバリバリ頑張るぞ~☆
じゃあ、みんな
また会える日まで
またね~☆
バイバ~イ☆
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今回のまとめ
・国内でのチョウザメ養殖は全国各地で始められている。
・日本で最初のチョウザメ養殖は、1983年宮崎県の水産試験場にて、旧ソ連との漁業技術協力の一環で200匹のチョウザメを引き受けたのが始まり。
・チョウザメの飼育に関する情報や知識の乏しい中、試行錯誤をくりかえし、1991年ようやく人工授精に成功。
・2004年、ついに「稚魚→親魚→稚魚」の完全養殖に成功。次いで、2011年には稚魚の大量生産に成功。
・2011年の稚魚の大量生産成功により、日本各地でチョウザメ養殖への新規参入が活発化する。
・現在、チョウザメ養殖に参入する事業主は様々で、水産業からの進出はもとより、建設業、メーカー、農業といったまったくの異業種からの参入も多く、大学からの参入も大きな実績を生んでいる。
・今後、国内でのチョウザメ養殖事業は、規模・生産量ともに拡大が見込まれる。